ピックを持つ。初心者はどの形を選ぶべき?

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エレキ・ギターの演奏は、ピックを持つ事が必須です。まれに、ピックを持たずにプレイする人もいますが、殆どのプレイヤーはピックを使って弾いています。ピックを持ち慣れる事は、エレキ・ギターを弾いていく上で大事なことなのですが、初めてピックを持つ場合、どの形を選ぶといいでしょうか。初心者に優しいピックに付いて検証してみましょう ico_musical_note1c_2

guitartvピックの形
ピックの形は様々です。メーカーによって若干大きさやエッジの付き方が違いますが、一般的な形をザックリ分類すると以下のモノがあります。プレイ・スタイルや出したい音によって使い分けています。まずは、名前と形をしっかり覚えておきましょう。

ROS00511 ROS00501 ROS00506 ROS00516
おにぎり
三角形のどの頂点でも弾く事ができて経済的。大きさがあり持ち易いのも特徴。
ティアドロップ
最も使用される事の多い形。コード・ストロークからリード・プレイまで幅広く使える。
PG
ティアドロップよりも一回り小さく、細かいピッキングに向いている。速弾きプレイヤーに人気。
JAZZ
エッジがきつく、繊細なリード・プレイに向く。角が立っている為ストロークを弾くにはあまりお奨めできない。
 Triangle_Pick  HomeBase_Pick  mandolin_Pick  Sum_Pick
 ▲三角形
おにぎりよりも角が鋭角で大きな形。ベースでの使用が一般的で、ギターで使う人は少ないピック。
▲ホームベース
独特なエッジと持ち心地で、使いこなすのにかなりの慣れが必要。立ち上がりの良い音が特徴だが、あまり万能な形ではない。
 ▲マンドリンピック
主にマンドリンで使用されるピック。小さく先が尖っているので、速弾き等テクニカルなリード・プレイを得意とする一部のプレイヤーが好んで使っている。
 ▲サムピック
親指につけて弾くピック。フィンガーピッキングをするカントリー系プレイヤーの使用が多い。人差指と中指につけるフィンガー・ピックと併用することもある。

guitarsg1厚さも重要
ピックには厚さがあります。厚みによって持ち心地や弾き易さ、音色が異なります。厚みが有り過ぎると、ピックが弦に当たる際の衝撃が強く、硬い音色になる傾向があります。厚みがないと、ピックが弦に当たった時にピックが歪み、衝撃を吸収しますが、弦に伝わる力が弱いので芯のない音になる傾向があります。良い悪いの問題ではなく、鳴らしたい音、弦の太さ、ピッキングの強さ等を加味して選ぶ必要があります。メーカーによって表記が異なりますが、概ね以下のように分類されている事が多いです。

THIN(シン) MIDIUM(ミディアム) HARD(ハード) HEAVY(ヘヴィ)
~0.5mm位の薄い厚さのピック。SOFT(ソフト)と表記しているメーカーもある。アコースティック・ギターのストローク等に使われる事が多かったが、最近では使う人は少なくなってきている。芯のないペチペチした音色が特徴 0.6~0.8mm位の少し柔らかめのピック。ストロークの衝撃をうまく吸収する厚さ。ピッキングに力が入ってしまっても、引っ掛かりが少ないので、ピックを持ち慣れていない人でも使い易い厚さ。小さい形のピックでは柔らかさが際立って使いにくくなることも 0.9~1mm位の程よい硬さのピック。一般的に良く使われる厚さ。ピックの形に捉われず、どんな形にも合う厚み。特にテクニカルな速弾きをする場合には、この硬さが必要。弦にピックが当たる衝撃と反発の具合が丁度良いので、繊細なピッキングが可能 1.2mm以上の厚みを持った硬いピック。ヘヴィな音色を鳴らしたい時にはもってこい。力の強いピッキングでも、弦をしっかり反発させて、ピックの芯で弾く事ができる。巻き弦の擦れる音が強いのも特徴で、低音弦のリフをガツガツ刻むのも向いている。

guitarlp1素材に付いて
ピックは様々な素材で作られています。素材によって持ち心地や音色が異なります。ピックの厚みが同じでも、素材が違う事で硬さも変わってくるので、厚みと素材は両方を考えながら選ぶ必要があります。主に使われる素材を紹介します。これ以外にも沢山の素材でピックは作られています。色々持ち比べないと解らないので、こんなもんがあるんだ~くらいにうっすら覚えておくと良いと思います。因みに、楽器屋さんに陳列しているピックには、素材の情報が記載されていない事が多いです。また、同じ素材でも、メーカーによって使用感が違うので、あくまで参考程度に考えておきましょう。

セルロイド ナイロン ポリアセタール デルリン
ピックの素材として最もよく使われる素材。弦に当たる摩擦を消化し易く、削れ易い素材ではある。柔軟性はあるので、使い易い素材ではある。ジャンルを問わずに良く使われるので、比較の指針にするのにも良いだろう 硬めで摩擦に強い素材。弦を弾いた時のアタックは弱めに鳴る傾向にあるため、ストローク・プレイに向いている。アコースティック・ギターを弾くときに好んで使う人は多い素材 これもピックに良く使われる素材。弦との摩擦にも強く、削れにくく長持ちする。滑りにくいので、指とのフィット感が良いのも特徴で、幅広いジャンルのプレイヤーに人気の素材となっている。 セルロイドより柔軟でナイロンよりは堅目の素材。表面はなめらかで、人によっては滑り易く持ち辛いと感じることもある。
メタル べっ甲 ポリカーボネイト トーテックス
ステンレスで出来た鉄製のピック。鉄の弦に当たるので、金属音が特徴となる。柔軟性は一切なく、磨耗も殆どない。持つのには相当な慣れが必要で、弦のダメージも多い。フィンガー・ピックには良く使われる素材。 亀の甲羅。素材の価値があるため、ピック1枚あたりの単価が高くなってしまう高級品。アタック音が強くなり、ダイナミックなプレイに向いているが、音の粒もしっかり出せるので、繊細なプレイにも向いている。根強い人気があり、高級品であるにかかわらず、結構流通している 衝撃に強い素材の為、ハードなプレイにおいても破損が少ない特徴がある。削れも少なく長持ち素材である。立ち上がりの良いアタック音で抜けの良いクリアーなサウンドを鳴らしやすい。 表面がざらざらしている素材なので、手汗の多い人でもピックが滑り辛く持ちやすい。磨耗も少なく長持ちする事も特徴。反発が多く、大きな音を鳴らしやすい

guitar4ピックへの投資
ここまで、形、厚み、素材についてみてきたが、これらの組み合わせによってピックの特徴が変わってくるのは想像が付く事と思います。しかし、各要素は、お互いに鑑賞しあっているため、単純に一つ一つを厳選する事は出来ません。例えば、同じ厚さでも、大きさによって使用感が変わると言った事です。同じ素材の厚み0.8mmのおにぎりとPGタイプのピックでは、おにぎりの方が柔らかく感じます。これらの違いは、実際に弾いて見ないと判断できないでしょう。ピックを選ぶ際には、1つ買って使ってみることが大事です。1つのピックを1時間くらい、日をおいて更に1時間くらい弾いて見ましょう。もし無駄になっても、1つ100円の投資です。色々なピックを経験することで、自分に合ったピックが解るようになります。100円の投資を惜しまずにしてみましょう。

guitar-125プレイ・スタイルによる使用ピックの違い
ピックは、どんなプレイをしたいのかが、大きさや厚みを選ぶ材料となる。コード・ストロークを中心に弾く「弾き語りスタイル」や、とにかくテクニカルに弾く「速弾きスタイル」、ヘヴィなサウンドを売りにした「メタル・バンド・スタイル」等、人それぞれギターで出すサウンドが違うはず。自分がどんなギター・スタイルをイメージしているのかで、ピックの形、厚み、素材を選びましょう。ピックは常に右手に持って弾くもの。色や柄は、観客からは見えないので、自分のテンションの上がるものを使えばいいです。

guitarwf初心者にお奨めピックは
初めてギターを弾く人や、ピックや音の違いがまだあまりわからない人、ピックを持ちなれていない初心者は、まずお奨めピックを使いましょう。ピックに持ちなれるまでは、おにぎり、ミディアム、セルロイドの3拍子が良いでしょう。お店で素材がわからない場合は、プラスチックを選べば何でも良いです。鉄やべっ甲や木製のものは、あまりに極端な違いがあるので、何となくプラスチックな感じのものであれば、いずれかの素材なので大丈夫です。色や柄は自由に選んで下さい。少しでも持ち慣れてきたら、どんどん色々なピックを試してみましょう。ピック選びは長い時間がかかります。ギターが上達するに従って、使いやすさも変わってくるので、ピックの試行錯誤を頻繁に行なうといいでしょう。気長にピックと付き合っていきましょう。

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