スチールギターアンプの最高峰 Peavey Nashville 徹底解析

スチールギターのプレイヤーに絶大な支持を得ているアンプ、Peavey「Nashville」を見てみましょう。
Nashvilleは大きさの違いにより、3機種ありますが、今回は一番大きなモデルである「Nashville1000」と一回り小さなモデルの「Nashville112」を比較してみたいと思います。

Nashville1000と112は、同じコントロールパネルを持っており、入出力端子もほぼ同じです。しかし、本体の大きさや出力はNashville1000の方が大きく、音の個性がそれぞれ違っています。

ではそれぞれのアンプを個別に見てみましょう。

まずはNashville1000の大きさを測ってみます。

大型のコンボアンプですね。とても存在感のある大きさです。重量もかなりあり、軽々と持つことはできませんが、キャスターが付いているので、転がすことは簡単にできます。

112のサイズです。

1000と比べると若干小さいですが、それでも結構な大きさがあります。重量もあり、キャスターが付いていないので、持ち運ぶのは大変です。

背面を見てみます。背面はどちらのアンプもこのようにオープンになっており、スピーカーとスプリングリバーブが付いているのがわかります。

リアパネルの仕様はほぼ同じです。リバーブのリモートスイッチ、パワーアンプの外部入力、プリアンプの外部出力、XLR端子はバランス出力によるラインアウトです。

Nashville1000には、交流120V 360Wと書いてあります。最大360Wの大きな容量を持っているので、大音量でも歪みのないクリアな音質を得る事ができます。


こちらは112のリアパネルです。


プリアンプアウトとCDインプットが共通端子になっているようです。


こちらは交流120V 200Wとなっています。Nashville1000程ではないですが、それでもかなりの容量です。

フロントパネルをプリセクションから見てみます。
インプット端子がハイゲインとローゲインの2つ。ギターの出力やエフェクターを繋ぐかによって使い分けて下さい。
続いて入力ゲインの調整がついています。かなり広いレンジでの調整ができるのですが、スチールギターで使用する場合は「3」以下くらいにしておいた方がクリアなサウンドが得られると思います。

続いてEQセクションに入る前に、エフェクターをインサートできるセンドリターン端子がついています。

イコライザーはロー、ミッド、ハイ、プレゼンスの4バンドが付いており、ミドルのみ中心周波数を150Hzから1500Hzの範囲で選ぶことができます。
全てのバンドで、0からプラスマイナス15デシベルの調整範囲を持っており、そうとう細かく音作りができるようになっています。

続いてEQセクション後のセンドリターン端子が付いており、内臓のスプリングリバーブのレベル、そしてマスターボリュームが付いています。

フロントパネルは112もまったく同じものが付いています。

では、実際に音を鳴らしてみましょう。

今回ギターはEmmonsのシングルネックE9チューニング、ボリュームペダルはショーバッドを使って弾いてみたいと思います。ラップスチールはフェンダーの8弦ダブルネックC6チューニング、ボリュームペダルはショーバッドを使います。

アンプの基本的な仕様は同じですが、大きさの違いによる音質の違いがかなりあるのが解ります。どちらが良いというわけではないですが、好みと状況によって選べると良いですね。私個人としては、ライブでは抜けの良い音でガツンと弾くことの出来る112。レコーディングでは、アンプの鳴りを活かして音を作りこみやすい1000を使う、ということを基準にして選びたいです。

ピービーのナッシュビルはペダルスチール向けに作られているのでしょうけど、ラップスチールでもとても良い音が鳴ります。豊かな中域の響きと伸びのあるクリアなサウンドは、まさにスチールギターにピッタリです。EQの効きも良く、センドリターンも充実しているので、かなり細かな音作りができると思います。

金髪せんせー

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