自粛要請期間特別コラム vol.10 「楽譜を正しく読む」

皆さんこんにちは!!RGSギター教室、ギター講師の武谷です!

昨今のコロナ騒動で、各楽器店の音楽教室は休講に追い込まれています…
RGS荻窪校は、感染拡大の防止に細心の注意を払いながら、教室の運営を予定通り実施しておりますが、それでもやはり生徒さんのお休みが多くなっております。

生徒の皆さんはいかがお過ごしですか?
自粛期間といえども、楽器の練習は休まないようにお願いしますね!笑

自粛要請期間は、お休みの方も多いので、期間限定で「ちょっと勉強になる、楽器を練習したくなる」そんなコラムを投稿していこうと思います!!


★vol.10「楽譜を正しく読む」

今日は、音楽を学ぶ上で避けては通れない、楽譜の読み方についてです。
具体的な楽譜の読み方(ドの位置、リズムの読み方、など)は、通常レッスンで教わっている内容だと思いますので、今回は楽譜を正しく読むために注意すべき点について書いていきたいと思います。

●楽譜を読む際に注意すべき3点

楽譜を読んで練習する際、特に注意するべき点が3つあります。どれも基本的な部分ですが、以下の3点をしっかりと念頭に置いて練習すると、これからレベルアップしていく先に待ち構える様々なハードルを越えやすくなると思います。

①音名を正しく捉える
これは、5線譜であれば、間違えの無いように集中して各音の音名を読むということです。タブ譜であれば、該当する弦とフレットを正確に捉えるということです。当たり前と思うかもしれませんが、思いの外間違って覚えてしまう生徒さんが多いので、特に初心者の内は集中して取り組みましょう。

※楽譜の音名を間違って覚えてしまう理由
人間は音を脳で処理していますが、その処理の仕方にはかなり個人差が出ます。特にメロディーは音の連なりであって、各音が前後の音に影響しあっているので、人間の脳は各音を個別に処理するよりも、前後の音で間の音を捉えるような処理の仕方を無意識で行っています。例えば、♪ソドミソファドミソ♪というメロディーがあったとします。これをAさんは♪ソドミソファドミソ♪と正しく捉えることが出来ますが、Bさんは♪ソドミソファ”シ”ミソ♪というように聴こえるという現象が、皆さんが思っている以上にかなりの頻度で起こり得るのです。要するに、一回聴いただけでは、その人の脳の処理の癖が出てしまい、メロディーを正しく認識できない可能性があるのです。よって、楽譜をさらっと見て1回目に弾いた自分の音を聴いて、その曲のメロディーはこういうものだと自分の脳に刷り込んでしまうと、正しいメロディーを捉えられなくなってしまう恐れがあるのです。特にクラッシック音楽の場合はこの状態はあまり好ましくありません。従って、新しい曲を練習する場合は、一度楽譜をチェックし、その後反復練習する前に、もう一度楽譜を良く見て音名を正しく捉えられているか、再チェックすることが大事なのです。


②リズムを正しく捉える
これは、5線譜でも、タブ譜でも、音符の旗の部分もちゃんと意識して、リズムに乗って弾けるようにしましょうということです。色々な種類の音符のリズムの読み方などは、通常レッスンで先生に習っていると思いますので、ここでは1小節を俯瞰で捉え、音符のリズムを読みやすくする方法をご紹介します。やり方は簡単です。拍ごとに分けて、1拍ずつ丁寧にリズムを見ていくのです。複雑なリズムの楽譜では、このやり方を徹底すると、リズムの読み間違いがかなり減ると思います。


(1)4/4拍子 8ビート(8分音符を基本としたリズム)

Ex-1譜面
4/4拍子では1小節が4拍になるので、4等分して考えるとわかり易いです。

(2)4/4拍子 16ビート(16分音符を基本としたリズム)

Ex-2 譜面
4/4拍子では、16ビートの曲でも考え方は同じです。

(3)3/4拍子

Ex-3 譜面
3/4拍子では1小節が3拍になるので、3等分して考えます。
 
(4)6/8拍子

Ex-4 譜面
6/8拍子では、1小節に8分音符が6個入ります。8分音符3個×2と捉え、2等分して考えるとわかり易いです。


③正しい指遣いで弾く
最後は指遣いです。レッスンで使う教則本には、指遣いが明記されていることが多いですが、結構な割合で無視されます。笑)上記の①と②をしっかり行っていれば、とりあえず曲としてまとまるのでそれだけで満足してしまう生徒さんが多いんですね。しかし、指遣いを疎かにしてしまうと、これから先に待ち構える多くのハードルを越えられず、挫折してしまうリスクが高まります。指遣いは、効率的な運指を研究し、人間の手、指であればこう弾いたほうが弾きやすくなるということを踏まえて決められています。よって、間違ったやり方で練習をしてしまうと、無駄な筋肉を使ったり、変な力のかけ方をしてしまい、上達が阻害される恐れがあります。場合によっては、無理に手や指を動かしてしまい、身体を痛めてしまうこともあるのです。逆に、指遣いを守って練習すると、正しい筋肉の動かし方、正しい力の使い方を学ぶことが出来るので、より早い演奏技術の向上が見込めます。
(※たまにこの運指はちょっと…という譜面に出会うことがありますが、それらは先生が気づいた時点で修正してくれるでしょう。もし、練習していて疑問に思える指遣いが出てきたら、先生に質問してみてくださいね!)

 

今日の内容は、無意識にスルーしがちな部分ですが、しっかりと意識して毎日練習すれば上達が早まること間違いなしです!!さっそく、今日から練習に取り入れてみてください!!


●最後に…
皆さん、一連のコロナ騒動で楽器を練習するモチベーションが落ちていませんか??笑
自粛要請期間は、自宅にいる時間が長くなっている方も多いと思います。であれば、逆に楽器をじっくり練習する機会とポジティブに捉え、いつもは出来ない練習方法で練習する、もしくは、新しい曲に挑戦するなどなど、音楽をより一層楽しむための活動をしていきましょ~!!皆で協力して、前向きな気持ちでこの大変な時期を乗り越えていければと思います!!それでは、本日も練習頑張ってください!!

RGSギター教室 ギター講師 武谷健

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