ギター小ネタドリル Vol.17 「アップ・ピッキング集中トレーニング」

自粛要請コラムは今回より「ギター小ネタドリル」と名称変更しました!よろしくお願いします!

Vol.17 「アップ・ピッキングを制する者はギターを制する!? アップ・ピッキング集中トレーニング」

本日は右手!とにかく右手を鍛えていきましょう。
アップ・ピッキングです。
難しいですよね、アップ・ピッキング。

●意識し過ぎて、ぎこちない振りになってしまう。
●ダウンとアップの音量が揃わない。空振りすることがある。
●アップ・ピッキングが弦に引っかかるような感覚がある。

様々な悩みがあると思います。

まず、自分の右手のフォームを入念にチェックしてもらいたいのですが、ストロークにせよ単弦ピッキングにせよ、ダウンとアップで右手の振り方が変わってしまっていないか。同じ調子で振れているかということを、鏡や窓ガラスに右手を映して、確認してみてください。

拳がつねに正面を向いているか。

もし腕を振るたびに拳が見えたり隠れたりするようなら、
手首が必要以上に回転してしまっています。

手首が必要以上に回転してしまうと、ダウンとアップでピックの軌道が大きく変わり、音量がバラついたり弦に引っかかりやすくなります。拳をつねに正面に向けたまま手首をブラブラと振る動作に少しずつ修正してください。

イメージは

「手を洗ったあとに水を切る動作」
「水銀の体温計を振る動作(若い世代はわからないかな?!)」
「ウチワを扇ぐ動作」

などが最も近く、イメージしやすいかと思います。


ここでアップ・ストロークとピッキングを集中的にトレーニングするために譜面を用意しましたので楽勝に弾けるようになるまで練習しましょう。
私も昔はこのような練習メニューを自分で考えてやっていました。


Ex-1 コード・ストローク
1発目のみダウンで、それ以降はすべてアップ。コードが変わったらまた1発目がダウンとなります。必ずメトロノームを鳴らし「拍を意識」しながら練習してください。自分がオモテを弾いてるのかウラを弾いてるのか混乱しては元も子もないので。

↑最初は少々わざとらしくなっても良いので、アップを大きめに振りましょう。
はい、気づいた方もいるかもしれませんが、アップをスムーズに振り上げるためには直前の空振りダウンをスムーズに振ることがとっても重要になります。これを意識するかしないかで、上達度合が天と地ほど変わるので(脅しではありません)、必ず空振りダウンをスムーズに振り下ろすことを入念にチェックしながら練習してください。


Ex-2 アルペジオを使ったエクササイズ
アルペジオというのはピッキング・パターンに決まりがなく、音の並び(弦移動のパターン)に対して最も合理的なピッキング・パターン、もしくは自分が一番得意なパターンを当てはめます。
これは最初ダウンでジャラ~ンと弾き、それ以降はアップのみで弦移動してアルペジオを弾いてください。

↑ここでのポイントは、連続アップが続く際、毎度毎度しっかりと手首を振ってアップ・ピッキングをするということです。手首を固定したまま連続アップを弾くのは「スウィープ奏法」という弾き方になってしまうので、ここではトライしなくて良いです笑


Ex-3 Gメジャー・スケールを上昇・下降
フィンガリングとのコンビネーションも問われるエクササイズです。動画をよく見て左手のフォームも真似てください。
ピッキングは「アップ縛り」です。もう最初から最後までアップです。アップ縛りで、なおかつ音量も揃えてください。すべて同じ力加減でピッキングできるかどうか、弦移動にもスムーズに対処できるかが鍵です。


↑ポジション移動時の左手の素早い動きが、実は一番難しいかも笑 絶対にフォームを崩さないでくださいね。親指はネック裏で軽く支えてください。

以上です。この3つのエクササイズをしっかりやってもらえば、アップ・ピッキングの精度が格段に上昇してるかと思います。
リフやソロを弾いたときに「あれ?なんかラクに弾ける」と思うでしょう。
頑張りましょう!