ウクレレはこんな楽器

ウクレレはどんな楽器?

皆さんはウクレレという楽器にどのような印象を持っているでしょうか。「小さい」「ほのぼの」「簡単に弾けそう」そんな意見をよく耳にします。どれもその通りだと思います。
持ち運びの楽な小さなサイズの楽器ですね。重さもとても軽くて、気軽に外に持ち出す事ができます。独特な音色で、何だか気が抜けるほのぼのトーンですね。シリアスな曲を弾いていても、何だか気が抜けてしまう印象は何なんでしょうね。弦が4本しか張っていなく、柔らかいナイロン弦なので、押さえるのに力も使いません。ウクレレは、とても簡単に弾くことができる楽器です。

ウクレレはハワイの民族楽器です。ハワイアン音楽で多く用いられますが、ジャズやポップス、カントリー等にも使われる楽器となっています。ウクレレにも種類があり、楽器の大きさによって、下図のように大きく4種類に分けられています。日本で最も一般的なウクレレのサイズは「ソプラノ・ウクレレ」になります。

ソプラノ コンサート テナー バリトン
Kamaka_soplano kamaka_concert Kamaka_tenor Kamaka_baritone
▲一般的なサイズのウクレレ。小さくカラっとした音色が特徴です。最初に購入するならこのサイズのウクレレを選びましょう。 ▲ソプラノを一回り大きくしたサイズのウクレレ。名前の通り、コンサートで大きな音を鳴らしたい時に使用します。 ▲コンサートより更に大きなサイズのウクレレ。立って持つ事が難しく、ギターのように座って抱えるように弾きます。 ▲一番大きなウクレレ。テナー・ギターと同じサイズで、音もほぼギターのような音がします。他のウクレレとチューニングも変わります

どのウクレレも弦は4本張ってあります。通常弦楽器は、太い弦から高い弦にむけて、太さが順番にならんでいますが、ウクレレは2弦よりも細い弦を4弦に張ります。この並び順の不均一さが、ウクレレらしいほのぼのサウンドを生んでいる要因の一つになります。テナーやバリトンは、4弦に太い弦を張るので、並び順の不均一はなくなります。

ウクレレの音程ウクレレのフレットはソプラノで12フレット、コンサートで14フレット打ってあります。それ以上フレットが打ってあるものもありますが、実用的に使うことが出来るのは、12~14フレットまでです。通常のチューニングでは、最低音~最高音まで、2オクターブもない音域しか鳴らす事ができません。

音域の狭さを補うために、4弦に太い弦を張って1オクターブ低くチューニングをする「ローG」と呼ばれるチューニング方法があります。こうすることで音域の狭さは解消されますが、ウクレレらしいほのぼのサウンドは失われる事になります。この音域差とウクレレらしさを天秤にかけると、、、一長一短、かな?正直「ローG」の意義は何処にあるのか、私にはよく解りません。

ウクレレの音域

初めてウクレレを弾く人はソプラノ・ウクレレから弾き始めるといいでしょう。ソプラノ・ウクレレは2万円位~購入できます。初めは安定した品質の国産メーカー製のウクレレを選ぶことをお勧めします。贈答用や土産物用の安価なウクレレも販売されていますが、楽器として弾いたり練習するには、最低限2万円位~の物を用意するといいでしょう。

★ちょっと寄り道。ギア・ペグについて★
近年の国産メーカーによくみられるオプションで、ペグがギア・タイプになっているウクレレをよく見かけます。値段の差もそれ程なく売られているので、同じウクレレでギア・タイプのペグが付いているようなら、そちらを選ぶことをお奨めします。最近はギアの開発もしっかりされており、軽くて安くてしっかりしているモノが付いています。
ギア・ペグは、ヘッドから横にペグが4本(左右2本づつ)飛び出るような見た目になります。私のような昔ながらの人間としては、少々ルックスに違和感を感じますが、気にならなければ、チューニングの安定感の高いギアー・ペグの方が、数段優れていると言っていいでしょう。

ノンギアペグ ギアペグ
NonGiarPegu GiarPegu
▲昔ながらのウクレレ・ペグ。ヘッドに突き刺さっているだけの構造をしている。ペグとヘッドの遊びや、緩みが起きやすく、安定感はギアーに比べて劣る ▲一般的なギアー・ペグ。弦の巻いてあるポストと、ペグのツマミがギアーで連結している。チューニングの安定感が増すが、ツマミがヘッドから飛び出たようなルックスになる。

ウクレレの演奏は、コードを押さえて「ぽろん~」と弾いて伴奏をすることが基本となります。弦を1本づつ弾いてメロディーを弾くこともできますが、ギターやピアノ、ヴァイオリンの様な存在感のあるメロディーで、バンド・サウンドをリードするようなソロ・プレイは難しいでしょう。メロディーとコードを織り交ぜて独奏をすることもできます。コード感とメロディーを同時に鳴らすことは、ウクレレを弾く上では非常に魅力的なプレイの一つです。ギターやピアノのように、自由度が少ない分、比較的簡単にこのような演奏をすることができます。制限があるということは、それだけそれを熟し易いと言うことです。

ウクレレは小さく押弦もし易いので”老若男女”誰でも弾くことができる楽器と言えます。手が小さくても、力が弱くても、楽器を始めて弾く人でも、比較的取り組みやすい楽器です。ハワイアンが苦手な方は、その他のジャンルの音楽を弾くのもいいでしょう。しかし、やはり良いことばかりではないと思います。

ウクレレは弦が4本なので、4つ以上の音を同時に鳴らすことはできません。一度に鳴らす事の出来る和音にも限度があり、シンプルなサウンドでしか弾く事ができません。和音の複雑なジャズ等を弾く時には、コードの押さえ方を工夫する必要があります。

ウクレレには低音がないので、分数コードの概念がありません。低音弦の動きを特徴としているクリシェ進行等を完全に表現できる訳ではありません。それっぽく聞かせるコツはあります。
同じような理由で、音楽理論、コード理論をウクレレを通して勉強しようと思うと、ピアノやギターに比べ、遠回りになります。曲を作ったり、音楽を理解することを目的とするならばピアノやギターから始める方がいいでしょう。

ウクレレは以外と音が大きいです。楽器が小さいので、家で弾いても大丈夫と思いがちですが、結構音が響きます。マンション等の住環境によっては、音量に気を使わなければならない事もあります。

ウクレレは手軽で、安価に始められ、持ち運びもしやすい楽器です。長い趣味として、生涯のパートナーとして、アウトドアのお楽しみツールとして、気軽な気持ちで初めてみるのは如何ですか。
ウクレレもとても魅力的な楽器ですので、深く追求していくと、長いウクレレ界への旅が始まる事になるでしょう。気長にウクレレ・ライフを楽しんでもらえたらと思います。

金髪センセー

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