ブルーグラス・ギターのピッキング・スタイル

ギター ブルーグラス

 ブルーグラス・ギターのピッキング・スタイル

ブルーグラス・ギターは、他のどのジャンルにも見られない、独特なピッキング・スタイルを持っています。特に、リードで単音を弾く際のピッキング・フォームに特徴があります。他ジャンルで、リード時に使用する一般的なピッキング・スタイルと比較しながら、ブルーグラス・ギターの特殊な単音ピッキング・スタイルを考察していきましょう。

一般的なリード・ギターのピッキング・スタイルは
まずは、一般的なピッキング・スタイルについて見てみましょう。ピッキング・スタイルには様々なやり方があります。単音を弾く場合、基本的には右手のどこかに支点を作ってピッキングをします。支点を置く位置は人それぞれ色々ありますが、ざっくり分けて2通りの方法があるでしょう。一つは手首の付け根をブリッジ付近に固定し、そこを支点にするやり方と、ピック・ガードに薬指と小指(もしくはどちらか一方の指)を付け、そこを支点にするやり方です。では、それぞれの方法に付いて具体的に見てみましょう。

支点を置く位置による利点と欠点
手首の付け根を支点とする方法
ブリッジの低音弦側に支点が存在するため、低音弦のミュート・コントロールがし易いのが利点になります。また、指を軽く握った状態でピッキングすることにより、ピッキング時に手首の重さを弦に伝えることが出来、パワフルなピッキングをすることが出来ます。

欠点は、ピックを握る指先の動きを上手く使ったり、支点を若干ずらさないと、各弦にあたるピックの角度を揃えられないということです。また、6弦を弾く際は、右手が6弦に触れないように注意しながら、手首の角度を変え、上手く支点をずらさないと弾けないので、慣れていないと少し弾き辛く感じるでしょう。

薬指と小指(もしくはどちらか一方の指)を支点とする方法
各弦においてピッキングの角度を揃え易く、バランスの良いピッキングが出来ます。また、手首が浮いている状態なので、低音弦がピッキングしやすく、各弦をほぼ同じ感覚でピッキングすることが出来ます。

欠点は、手首が浮いている状態なのでミュートが不十分になりがちな点です。右手側面を使って上手くミュート出来るようになるには、それなりに練習が必要です。また、バッキングからリードへの移行する際のフォームの切り替えが難しく、かなりの慣れが必要になってきます。

 

ブルーグラス・ギターのピッキング・フォーム
本題のブルーグラス・ギターのピッキング・フォームですが、ブルーグラス・ギターでリードを弾く際、支点を作らない方法でピッキングをするのが特徴です。ブルーグラス・ギターでは、バッキングとリード・プレイの右手は同じフォームで弾きます。バッキングでは支点を作らず手首が浮いた状態で弾き、リードへ移行する際は、そのまま手首の振りをコンパクトにするだけです。リード・プレイを得意とする、ブルーグラス・ギタリストのほとんどがこのピッキング・スタイルを用いていることから、(もちろん例外はあります)ブルーグラス・ギターにおいて最も適したピッキング・フォームと言えるでしょう。

支点を作らないピッキング・フォーム
ブルーグラスでのピッキング・フォームは、右手の支点を作らないことが特徴です。肘から先の右手が、宙に浮いている状態でピッキングをしていることになります。この状態で目的の弦を捉えなければならないので、ピッキングにはかなりの慣れが必要ですが、ブルーグラスのフレーズを弾くにはこのようなフォームの方が利点も多いのです。

支点を作らないブルーグラス・ギターのピッキング・フォーム 利点と欠点を考察
支点をつくらない利点は、バッキングとリードで右手のフォームを切り替える必要が無いため、非常にスムーズなプレイが可能となる点です。ブルーグラス・ギターのリード・プレイは大きく分けて、単音だけの場合と、単音とコードを織り交ぜながら弾く場合の2通りがあるのですが、このピッキング・フォームは特に後者の場合に有効で、スムーズに単音とコードを行ったり来たり出来るのです。また、手首の重さをダイレクトに弦に伝えることが出来るので、正しい手首の振り方をマスターすれば最も少ない力でパワフルな音が出せます。
欠点は、やはりミュートが出来ないところです。基本的には一切ミュートは出来ません。ミュートが出来ないので、ミス・トーンを出さない高度なピッキング・テクニックが要求されることになります。

代表的なピッキング・フォーム
ブルーグラスで使われるピッキング・フォームを2つ紹介しておきます。どちらも右手に支点は作らず、肘から先はフリーの状態でピッキングしていますが、手を握るかどうかがポイントになります。

軽く指を握ったフォーム。ギターとの接点は肘付近のみで、手首や、指はボディーに触れていないのが特徴です。


このように指を開いたフォームを使うプレイヤーも多いです。ピック・ガードに指がつく場合もありますが、軽く触れるだけで支点にはしていません。よりもピッキングをコントロールし易いので、ブルーグラス初心者には、こちらのフォームのほうがオススメです。

ピッキング・フォームは常に研究するべし
ピッキング・スタイルはジャンルによって、また自分の求める音によって臨機応変に選択していくのがベストだと思います。100%このピッキング・フォームが正しいということはありませんので、自分が弾き易く、なおかつ自分の求める音が出るフォームを追求していきましょう。

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