スチールギター レビュー Guyatone HG-308

スチールギター

「Guyatone」の8弦スチールギターについて、レビューをしたいと思います。あくまで個人的な見解も多く含まれていますので、参考までにとどめておくようにして下さい。

この機種は6弦のスチールギターでよく見るHG-306の8弦バージョンです。生産台数も多く、中古市場でもしばしば見る機会の多い機種です。クオリティーが高く、その割りに値段が安いので人気の機種と言えるでしょう。値段の割りに楽器としてのクオリティーは良いと思います。

▲Guyaの8弦仕様です。3本足がついてますが、この時はスタンドに乗ってます。

楽器の音と言うのは、色々な要素が絡み合って作られています。スチールギターの音に影響する要素、それぞれの点について見てみます。

その1「ボディーの材質と形状、重量」

スチールギターは主に木で出来ています。というより、ギターは殆ど木で出来ています。従って、木の材質と形状が楽器の音に及ぼす影響は大きいです。ギターの弦振動はピックアップによって電気信号に変えられますが、弦振動そのものが、ボディーの木に共鳴していますので、ボディーの存在はとても重要です。ボディーの素材は何だかハッキリ解りません。塗装をはがして調べれば大よそのことは解ると思いますが、正確ではないので素材に関しては、まーそこそこの素材を使っていると予想しておきましょう。形状としては8弦仕様なので6弦とは比較にならないくらい木の幅が充分確保されていますので、響きもいいです。ボディの厚みは5cmとこれは6弦の仕様と同じですが、充分厚みがあるので良いです。奥行きが13cmです。Guyatoneのスチールギターは6弦も8弦も、弦間が同じなので、6弦と比べて、弦2本分、単純にボディーサイズが大きくなっていることが解ります。

▲ボディーの厚みは4.5cmです。6弦のHG-306と同じ厚さです。

ボディの厚みは、足を取り付ける事ができるようにするため設けられていると言うことでもありますが、厚みが音に及ぼす影響も考慮して設計されているものでもあるでしょう。6弦に比べ幅があるので、やはり8弦の方が音は良いですね。

純粋なラップ・スチールに比べ、足のつけられるコンソール・タイプのほうが、音に深みがあります。8弦のボディーは木の分量が確保されており、しっかり弦の音が響くように作られているといえます。

その2「ピックアップとそれに関わる電気系統」

ピックアップはオリジナリティー溢れる形状ですね。カバーが付いていますが、一般的なシングル・ピックアップが付けられています。ピック・アップの高さは固定されており、外側から調整することはできません。ポールピースも固定です。2つのピックアップは平行につけられており、弦に対して直角に設置されています。6弦のピックアップに比べると、磁界が広いせいか、パワー感がありレンジが広い印象です。両サイドのギザギザ・カバーの影響もあってなのかは不明ですが、ノイズも幾分軽減されているように感じます。個体差もあると思うのでザックリとした印象と思っておいてもらえればいいですが、6弦のものとは明らかに違う感じがします。

▲2シングルPU。2つのPUが平行に付いています。

2ピックアップ、各ピックアップの独立スイッチ、トータル・ボリューム、トータル・トーンというセットです。ピック・アップのセレクターは、直列とローパスが切り替えられ、4種類の組み合わせができるようになっています。それぞれのブレンド具合を変えることはできません。ピックアップの組み合わせが色々できるので、好みに合わせた多彩なサウンド作りには向いているように思えます。ブレンド具合を調整できれば、なお良いのですが、、、。

▲ 左がネック・ポジション、右がブリッジ・ポジションのスイッチ

ピックアップの配線は以下のようになっています。これは、HG-306と同じ仕様になっています。各ピックアップの単独使用と、シリーズ接続、パラレル接続を選べるようになっています。

ピック・アップはパワー感があり、若干硬いサウンドで、アタック感が強く、ピッキングのレスポンスが良いです。ノイズ面なシングル・ピックアップとしたら、こんなもんかと思うくらい普通です。ボリューム・ポッドやジャックといった各部品は、ごく一般的なパーツを使っており、状態によってはガリ、断線といったトラブルも起きていますが、これらは、現在も同じ規格で作られているので、リプレイスが簡単に出来るので問題は有りません。

その3「 ナット、ブリッジの素材および形状 」

ナット、ブリッジは金属パーツが付けられています。ナットやブリッジは弦に直接触れる部分ですので、当然のように音に大きく影響します。これらにしっかりとした金属パーツが使われているのは良いことです。同じGuyatoneの下位機種であるHG-106等は、プラスチック製のパーツが使われているので、音のハリやサスティンが悪い印象になります。安定した弦高と耐久性の高い金属パーツが採用されているので、経年劣化も少なく年代の古いものでもトラブルは少ないようです。ナットからブリッジまでの長さは59cmです。これは6弦の仕様と同じサイズになります。まぁまぁ普通なサイズ感です。

中古市場で 状態が良く、足が付いているモノであれば、 6.5万円前後といったところで取引されていることが多いようです。それ位の値段感覚で妥当だと思います。特に初心者で最初の1台に選ぶにはお奨めできる機種ですが、長いことコレ1台を弾ききると考えると、もう少し上位機種が欲しくなる一品です。また、Guyatoneのスチールギターは全て独特な弦間で作られています。他のメーカーのものよりも弦間が圧倒的に広い(約10mm)ですので、それには注意しておきましょう。

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